カッソーロ

家族と平和をこよなく愛する平凡な男の日記。だいたい、言いたいことを書いてます。

【考察】メルカリの人気の秘訣

今さらだが、メルカリに対しての考察を書いてみることにする。スマホを持っていれば、誰でも気軽に商品を売り買いできる、言わずと知れた人気のアプリである。かくいう俺も2年以上続けていることになる。最近は、あまり活発ではないが一時は夢中になっていた。

俺の場合、読み終えた本を売ることが多いのだが、古本屋に売るよりも高く売ることができるので満足している。最低でも75円という収益が保証されている。300円が値段設定の最低販売価格であり、そこから10%が販売手数料として差し引かれて270円。

さらに、メルカリ便という全国一律料金の配送サービスを選択する場合、配送料195円が差し引かれて、75円が販売利益になるというカラクリだ。古本屋に二束三文で買い取られていたことを思うと、それなりの充実感を得ている。

また、自分で商品を売るということを体感することができるのもメルカリの娯楽性といえるだろう。やはり、自分が値段をつけて出品した商品が売れるというのはシンプルに楽しい。夢中になっていた一時は売れることが楽しくて、売るために新書を買うという不可解ともいえる行為を衝動的に繰り返していた。

まあ、おかげで本を読むことを習慣化できたので、さほど後悔はしていないと強がってみることにする。他にも、断捨離につながること、名前や住所を知られることなく取引ができること、コンビニから手軽に商品が発送できる等優れた点は数多くあるのだが、俺は別の視点でも捉えてみたい。

発展する経済システムには5つの共通点があるそうだ。メルカリは、この要素を全て網羅しているといえないだろうか。ちなみに要素の引用元は「お金2.0」という本である。

その1 インセンティブ(報酬)

その2 リアルタイム

その3 不確実性

その4 ヒエラルキー(組織の階層)

その5 コミュニケーション

まず、1つ目のインセンティブ。メルカリにおける出品者の報酬は明確である。値段設定を自ら行い、手数料や配送料を差し引けば、どれだけの販売利益が生じるのかということが明瞭である。しかも、値段設定時に自動計算で販売利益がいくらかということをきちんと数字で表示してくれているので安心かつ納得して取引が行える。

次に、2つ目のリアルタイム。商品が売れると直ちに携帯にメッセージが知らされる。はじめて本を出品した際に、ものの数分で購入メッセージが届いたときには、こんなにすぐ売れてしまうものかと感動したことを覚えている。この、すぐ売れるというところはファンを掴む最大の魅力だと考える。また、発送後の商品の輸送状況を知ることができるという機能も優れものだ。到着までの状況がつかめるため出品者も購入者も安心することができる。

さらに、最近では自分の出品した商品を現時点で何人がチェックしているのかということをカウントして教えてくれる機能も増えている。

そして、3つ目の不確実性。これについては、そのままだ。当然のことながら、売れることは確約されているわけではない。多少の運もある。この不確実性を乗り越えて、商品が売れたときに思わず「おっしゃ!!」となるのである。

続いて、4つ目のヒエラルキー。これについては、多少、微妙な解釈になるかもしれないことを先に断っておこう。メルカリは取引完了後にお互いに「良い」・「普通」・「悪い」の3段階で評価を付け合うという機能を設けている。

「良い」という評価が多い人は当然、信頼度も高く取引を行ううえで優位性があるといえるだろう。逆に「悪い」という評価が多い人は取引を敬遠される傾向がある。このように、評価次第でメルカリ内での優劣がつけられているといえる。

おまけに、最近ではフォロー制度のようなものもできていて、自分が気に入った相手をフォローすることができるようだ。匿名での取引を前提としている中では、少しやり過ぎのような気もするが、フォローされた側は悪い気はせず、モチベーションにつながるのだろう。

最後に、5つ目のコミュニケーション。取引過程でにお互いにメッセージを送ることができる。値段交渉や商品にかかる問い合わせ、商品到着の連絡などといったコミュニケーションを取ることができるのだ。特に取引完了後に評価に加えて、取引相手に対してメッセージを送ることを促すという基本設定は優れものだ。

俺自身、およそ150人の方と取引を行ったがほとんどの方からお礼のメッセージを頂いたし、俺からもお礼のメッセージを添えることを徹底していた。ほんの一言の言葉を頂くだけで、取引を通じて温かい気持ちになることができる。

と、このようにメルカリがここまで普及した背景には、経済システムの成功ルールが適用されていたからではないのだろうか。なんつって。